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2016年12月19日月曜日

「やせたソクラテスに」




年の瀬がいよいよ迫って来た。
「瀬」は川の流れに由来する。
今年も知人、友人、恩人たちがあの世に旅立ってしまった。

「瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ」(崇徳院)これは恋の歌である。愛する人と一度は別れても、いつかまたきっと逢える。
愛する人と死別した人にこの恋の歌をおくる。いずれあの世で逢えるからと。

科学的には人間の寿命の限界は115歳だという。
何兆、何千、何百億を持っていても死は絶対に来る。
路上で死んだホームレスの焼かれた骨の色と、日本一の資産家といわれるソフトバンクの孫正義さんの骨の色も同じだ。孫正義さんが120歳、130歳まで生きることはできない。

一日でも長生きしたいと世は健康ブーム、サプリメントブームだ。
青汁やセサミンなど数え切れないほどの健康補助食品がある。
が何よりの健康法はぐっすり眠ること。
年の瀬といえばミカンだ、長生きしたい人、糖尿病や脂肪肝にかなりの予防効果があるという。
食べ過ぎはダメだが、ミカンは1個ほぼ35キロカロリー、8個食べてもお茶碗一杯分のご飯と同じ。サプリメントは単独で大量摂取すると体にマイナスになるという。
ミカンの消費量が他の果物が出たせいか右肩下がりで減っている。
マズイゾ、ウマイミカンを食べないなんて。

関が原の合戦で徳川方に敗れた武将に宇喜多秀家という西軍を代表する豪の者がいた。
敗退後京都所司代に出頭した時、久能山(静岡)に幽閉された時も家康に命乞いをしなかった。結果八丈島に流された。
八十三歳で死ぬまで貧しさを極めたというが、その生命を長らえたのは「明日葉」を常食にしていたのではと研究者はいう。
今日摘んでも明日には葉が出る生命力があり、栄養価は高い。
秀家の妻豪姫は加賀前田家が実家、隠れて差し入れがあったが、その時代島では貧しいものしかない。やはり健康維持には明日葉だったはずだ。

果物は、朝が“金”という。長生きしたい人、成人病が気になる人は朝ミカンを食べて、あとは明日葉をダバダバと食べるといい。
昨日NHKの大河ドラマ「真田丸」が最終回であった。
予想通りラストはハチャメチャであった。
その夜他の番組に三谷幸喜さんが出演していた。
ピンストライプのダブルのスーツ姿は、激太りした金貸しのようであった。
脚本家は金満になったら終わりだ。
炭水化物をやめてミカンをたくさん食べることをすすめる。
「太ったブタよりやせたソクラテスになれ」という東大学長の卒業式の言葉を思い出す。

♪~病葉(わくらば)を 今日も浮かべて 街の谷 川は流れる ささやかな 望み破れて…。仲宗根美樹の名曲「川は流れる」が年の瀬悲しく聞こえる。
あの人とはわれても末に逢うのが楽しみだが、あの人とは逢いたくないという人もいる。今年望み破れても、新しい年に新たな望みを持てばいい。
と、まあそんな訳でミカンの皮をむきながら残り少なき年の瀬を乗り切って行く。

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