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2017年1月11日水曜日

「キャバレートランプ」




黒船が浦賀沖に来てブォーと汽笛を発した。
この一発で夜も眠れずと戯れ歌が町民の間で流行った。
島国日本に外国人が攻めて来たのは、蒙古襲来が二度あったきりであった。
神風が吹いて10万の大軍をやっつけたというのはウソらしい。
近代の研究によると、一万人位が攻めて来たがちょいとオドシて予定通り退却しただけだと。その頃台風が来る時期ではなかった。
二度目は少しばかり攻め合って鎌倉時代の兵たちが退却させたという。

歴史の話は半分位、その半分、そのまた半分位が原寸に近い。
私の大ボラに近いと思う。兵法の一つに、こりゃーどえらい強そうだと思う相手には接近肉薄せよと言う。
なんだい大した事はネェーじゃないか、酒は飲むし、酔っ払うし、女体に弱いスケベだし、一人っきりになるのを怖がるし、疑い深い小心者じゃないか。
遠くから見ると威風堂々、巨大な影に怯えていたが損をしてしまったというのが殆どだ。接近する勇気があるか、密着する度胸があるかだ。
戦は相手の大将の首を取った者の勝ち、大軍も大将がいなくなれば蜘蛛の子を散らす如くとなる。

今、世界中がトランプ次期大統領の40字のツイッターに、夜も眠れずとなっている。
とりわけ輸出大国日本はアタフタ、オタオタ、クタクタだ。
キャバレーの一座みたいなトランプファミリーはハリボテだ。
ハラハラもドギマギもすることはない。
空樽の音は大きいというが、トランプという空樽は実はスコーン、スコーンと大きな音を出す。さほど中身がなく、接近密着すればその実体が分かるはずだ。
日本国の大将がドタバタ駆けつけたのは愚の骨頂だ。
外交はナメられたら終わり。

豊臣秀吉が伊達政宗のヤローあいさつに来ねえじゃネェーか、素っ首落としてやると怒り頂点の頃に、いや~遅くなりやした。
伝聞では白の死装束で現れたというが、これはきっと講談の話だ。
ともあれ伊達政宗は一目も二目も置かれる存在となった。

キャバレートランプ一座の現状を見ると、ヒラリー・クリントンは、如何に自分が人気なく負けたことの意味を知るだろう。
日本の政治家や外交官はアメリカ人の前に行くとイジメられっ子のようになり、タカリ、ユスリ、カツアゲに屈してしまう。
2メートル以上もあるハッタリトランプに、机の上をシャラップ!ドーンと叩かれると、へ、へ、ヘイとすべてを聞き入れてしまう。だって怖いんだもんと。

ラスベガスのモーターショーで、トヨタの豊田章男社長が顔を引きつらし、声を震わせ、私たちは100億ドル近く(約1兆2000億)を投資しますと発表した。
逆にシャラップ、と台を叩いて見せてほしかった。
ドタバタの日本の大将、アタフタの日本最大の企業の大将にガックリとした。
キャバレートランプは一対一になると、気弱いハッタリ屋であることを自分がよく分かっている。だから身内や側近しか信用しない。
多分アメリカの歴代大統領でいちばん小心者だろう。
だからガキのようにツイッターをする、面と向かって言えないのだろう。
習近平、プーチンの敵ではない。キャバレートランプの店仕舞いはそう遠くはない。

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