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2017年3月6日月曜日

「熱いシャワー」




私は悶々としている。書きたくても書けないことが多いからだ。
義理と人情を秤にかければ当然義理の方が重い。
更に積年の恩義があれば無言を貫くしかない。

佐賀に生まれた武士道「葉隠」は、死ぬことと見つけたりと言った。
伝聞によると西南戦争に敗れた西郷隆盛の愛する部下、陸軍少将桐野利秋は戦に敗れ首を落とされたがその首あとからオーデコロンの香りがしたという。
日々死を覚悟していた。

武士たるものに二言は許されない。
武士たるものは朝が来たらその日死ぬことのために身を清め、新しいふんどしをつけた。
私はうつ状態でヘロヘロになっていた間も、必ず朝シャワーを浴びた。
風呂場で立っているのもつらいのだが、なんとかシャワーを浴びた。そしてヒゲを剃った。
微香性のオーデコロンを細渕晋子さんという女性から頂いていたのでそれを吹きつけた。
細渕さんは私の体をメンテナンスしてくれた治療院のやさしいスタッフだった。

まい日洗いたての下着をつけた。
うつが酷い時ははいつくばり、手すりにしがみついた。
チクショウ、気合だ、気合だ、とくもりガラスに指で字を書いた。
その頃の日記を見ると、やはりチクショウ、気合だばかり書いてある。
私はボーっとしながらも仕事場に向かい(列車で)その日の仕事をこなした。
つらい時は床に横になって打合せをした。親は子のためなら命を捨てられる。
恩義ある人のためなら命はいらない。世話になっている会社のためなら死んでもいい。
私はそれが男だと思って必死に生きてきた。

何がいいたいかと言うと、一国の大将たる者は女房一人に引きずり回されて恥をさらすな。
私の不徳ですのひと言で終了、例え子のためとはいえ、逆にその子の足を引っ張るのはいけない。
全ては私の責任、他人には一切関係ありません。あとはいかようにもと言えばコトはすむ。
歴史に名を残した人は、歴史に残るひと言ですべて解決ができる。
それが誰かは推測に任せるが、私は一度は天下を取ってもらいたい人を思う。
今はガマン、機は来ると。

沈黙は金、沈黙は冗舌ともいう。
あとはみんながついている。お酒を飲み続けベロンベロンになり起きることも叶わず、夜を過ごす胸中とは。
天下人の妻は悶々としているとか。私人か公人か。
一人の悩める女性は、ご主人の愛を求めているのかもしれない。ボクにはキミが必要なんだの一言が。
小さな幸せに勝つ、大きな幸せはこの世にはない。愛より強い権力はない。

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