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2017年7月10日月曜日

「報道とニュースバラエティ」

週末から今朝にかけて映画を五本見た。
今日が返却日である。

その中の二本を紹介する。
報道とバラエティ、真実と視聴率、権力と報道、番組の作り方が勉強になった。報道を題材にしたのが「ニュースの真相」アメリカの大手報道局の話である。

時はJブッシュ二世とジョン・ケリーが大統領を戦っている時、Jブッシュ二世のキャリアに偽造がある。
空軍に入っていないのに書類上では入っていた。
真実を重視するアメリカの報道は実力者の女性プロデューサーと局のアンカーマンを中心にブッシュの偽造書類を徹底的に調べる。(日本でも今起きている。)
キーになったのは“th”の小文字である。書類の中に“th”の小文字がある。
ネットの住民たちは、その数字表示は当時あったとかなかったとか、書類の行間が違うとか、文字はコピーを10回位とって古くしているとか、さまざまな書き込みがネット上にあふれる。
真実を求め委員会が設けられる、影の権力は真綿で首を絞めるように、報道局を責め、実力プロデューサーとアンカーマンを追い込む。
わずかな二文字“th”を攻撃材料に、そしてプロデューサーは解雇となり、アンカーマンは23年勤めた現場を去る。

もう一本の映画はフジTVと東宝が製作した。
「グッドモーニングショー」これは各局が争うニュースバラエティ番組のMCの真実(?)の姿である。
ある人質立てこもり事件が起きる。他局よりいい映像を撮るためにMCはマンガ的行動をさせられる。
カメラマンはスポンサーのライバル社とか、スポンサーにとってマズイ映像はとれないので苦心する。
ハチャメチャな世界を自虐的に描く、人質の欲求は毎日くだらないモーニングショーをやっているMCである。
犯人は叫ぶ、オマエラよくも毎日バカな番組をやってるな、ぶっ殺すぞと銃を向ける。
映画はグットモーニングショーがどうつくられているかを教える。
バラエティにとって真実はたいした問題ではない。
今そこにあるものが視聴率を稼ぐかどうかなのだ。

私たちはネットが発する情報とバラエティ番組の情報に踊らされている。
真実を語ろうとした報道番組もバラエティ化している。
骨のあるアンカーマンはいない。
報道ステーションのゲストコメンテーター後藤謙次氏が一人鋭く語っている。



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